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障害者手帳という名のレッテル(その二)

2020/01/24
社会保障制度について 0
 (交付手続)
 申請窓口は居住地の区市町村で、本人又は本人の意思のもと家族が申請します。所定の書式に診断書の添付が必要。精神保健指定医その他精神障害の診断又は治療に従事する医師による診断書の日付は、精神障害に係る初診日から6か月を経過している必要があります。

 更新の場合、有効期限の3か月前から申請可能です。申請を受け、都道府県知事は審査を行い、等級が決定されれば精神障害者保健福祉手帳を、等級に非該当となった場合は、不承認通知書が都道府県知事から交付されます。有効期間は2年です。

(等級)
 法に基づき、精神障害の状態は規定する障害等級に該当する程度のものとされ、重い順に1級から3級と決められており、手帳の等級によって受けられる福祉サービスに差があります'。

(精神障害の状態)
一級
日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
二級
日常生活が著しい制限を受けること又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
三級
日常生活若しくは社会生活が制限を受けること又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの
ちなみに、本手帳の1級は障害基礎年金の1級に、2級は障害基礎年金の2級にほぼ比例します。3級については障害厚生年金の3級よりも幅が広く、もっとも本手帳と障害年金は別の制度ですので、本手帳の等級が1級であることをもって障害基礎年金が1級と認定される保証はありません。
 制度上、障害年金の受給者は、医者の診断書の代わりに年金証書を提示することで年金と同じ等級の手帳の交付を受けられます。

(判定)
 判定業務は、都道府県か政令指定都市の精神保健福祉センター(地域によっては、名称を「精神医療センター」としているところもある)が行います。
 判定基準は、厚生省保健医療局長通知「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」(平成7年9月12日健医発第1133号)の中に書かれており、そのうちの「精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準」によります。判定材料は申請時に提出された診断書をよりどころにしています。判定基準は「精神疾患(機能障害)の状態」と「能力障害の状態」の各指標で構成されています。

(扶助・優遇・支援の内容)
 等級や各発行自治体により異なるが、共通して下記の福祉施策が実施されています。

租税関連
確定申告で申告する必要有り。 所得税控除 - 1級は所得税法上の特別障害者となり、控除額が加算されます。

住民税控除

相続税控除

贈与税の非課税(1級所持者・6000万円まで)

障害者控除(1級・40万円。2級3級・27万円)

配偶者控除及び扶養控除(1級のみ)

個人事業税減免

自動車税・軽自動車税・自動車取得税減免(1級のみ)

預金利子所得等への非課税適用(マル優・要申請・合計350万円まで)

日本国債や地方債等の利子非課税制度(特別マル優・要申請・合計350万円まで)

自立支援医療費給付手続の簡素化(地方公共団体によっては簡素化の対象外の場合がある)

生活保護障害者加算(2級以上)

NTT番号案内料金の免除(104番における電話番号案内料金の免除。要申請)

駐車禁止除外指定車標章の交付(1級のみ・住所所轄の警察署の交通課にて申請)

自治体における福祉サービスは、自治体運営交通機関の運賃減免・公共施設等の利用料減免・地方公共団体運営の公営住宅への入居優先などがあります。

NHK受信料の免除(1級若しくは2級以下で市県民税非課税世帯)

※ 民間事業者によっては、携帯電話料金や映画館や劇場の入場料、テーマパークや遊園地といった娯楽施設等において割引制度を設けている場合があります。自治体におけるサービスは、等級によって免除・割引率が違う場合もありますが、民間福祉サービスにおいては、おおむね等級による変化はありません。

 又、手帳を提示することにより受けられる優遇対象は、公共の施設・制度を主としたもので、実質的な優遇内容は被交付者が居住する地域の施設・制度の整備度合いに依存します。

 制度の適用範囲に自治体間で相違があることから、他地域へ転居した場合など、他の自治体発行手帳では利用できない福祉サービスがあります。
これまで精神障害者は、法定雇用率の対象とされていなかったが、2006年(平成18は法定雇用率の対象とされるようになりました。

 2012年(平成24年)には、雇用の義務付けの方針が厚生労働省内で定まり2018年(平成30年)4月1日より雇用することが義務化されました。

(交通機関の割引)
 鉄道事業者においては、JR・大手私鉄など、身体障害者・知的障害者(身体障害者手帳や療育手帳を所持する精神・発達障害者を含む。)に対しては割引を行ってる事例が大半であるが、精神障害者(精神障害者保健福祉手帳のみの所持者及び手帳非所持者)に対しては、後述の西鉄を除く大手私鉄では割引を行っていない上、他の事業者は地域によって導入に差が出ています。

 東海旅客鉄道(JR東海)では、2008年(平成20年)度に国土交通省が行った業務監査において、「福祉割引(障害者割引)は日本国政府の福祉政策の一環として行政の費用負担で行われるべき」と回答しました。それから10年以上が経過し同じ地域の名古屋市交通局や名鉄バス、長距離においては競合となる航空会社などでの割引が開始されているが現在も方針転換していない。ただし名古屋市在住の障がい者(身体、知的も含む。)が名古屋市内の駅同士(東海道本線南大高~名古屋、関西線名古屋~春田、中央西線名古屋~新守山)を利用する場合は2022年2月を目途に地下鉄と同様名古屋市の負担で無償化する予定である。名鉄及び近鉄も同様です。
 
 2017年(平成29年)4月1日からは、大手私鉄では初めて西日本鉄道が筑豊電気鉄道や西鉄バス(系列会社も含む)と共に精神障害者割引を導入。同日福岡県に路線網を持つJR九州バス[、昭和バス(佐賀県内では導入済み)、堀川バス、福岡市交通局(福岡市地下鉄)についても西鉄と同様に割引制度を開始しています。

 一方、中小私鉄や第三セクター鉄道=例として近年開業した新幹線/在来線分離第三セクターの大半、富山地方鉄道、三陸鉄道、松浦鉄道、熊本電鉄など徐々に対象とする事業者が増えています。

 精神障害者全体への割引制度がないが、その市の市民(都民)である精神障害者(精神障害者手帳所持者・療育手帳や身体者手帳の場合は条件が異なる)に対しては何らかの証明書などを交付し、運賃を無料又は割引とする例もある(例:京都市交通局等)、このほか仙台市交通局は宮城県在住のみ割引の対象としている。

 地域独自のICカードでは自動的に割引運賃を引き去る機能のある障害者用カードを発行するものがあり、精神障害者保健福祉手帳を提示することで購入できるが、多くのカードにおいて有効期限が1年若しくは当初翌々年の誕生日、以後毎年など短期間で更新するケースが多くなっています。交通系ICカード全国相互利用サービス加盟のICカードについては、中京圏各社で導入されています。

(航空運賃)
 航空運賃については、2016年以降国土交通省と航空各社の間で精神障害者への割引導入に向けて協議し、準備を進めていて日本航空などJALグループ各社が2018年(平成30年)10月4日予約・搭乗分より、天草エアラインが同年12月22日搭乗分(同年10月22日予約分)より、全日本空輸及びソラシドエア、スターフライヤー、AIR DO が2019年1月16日予約・搭乗分より、フジドリームエアラインズが同年3月31日搭乗分(同年1月31日予約分)より、東邦航空が同年6月1日予約・搭乗分より従来設定していた国内線の身体障がい者割引が、新たに精神障害者も対象となりました。JALグループ以外は名称も「障がい者割引」に変更。同伴者も1名に限り、同様の割引が適用となります。

(タクシー)
タクシーは地域、会社により異なり、中には同じ地域でも会社により異なる場合もあります。又、運転手の知識のなさゆえに本来割引が受けられる場合でも拒否されたり逆に対象外であるにも関わらず身体、知的の手帳と誤認するなどし割引を適用されたりするケースも多く混乱の原因となっている。他の交通機関と異なり歩合給などの制度が影響しクレジットカードでの支払いとは併用出来ないなどと意図的な不正拒否も行われることもあります。

 上記の問題に対し国が主体となって3障害一律の割引を行なうために2016年3月頃から各地の都道府県議会で「障害者差別防止法に基き、精神障害者に対しても同一の交通機関の割引を行う」決議が全会一致でなされています。

 なお療育手帳では、全日本手をつなぐ育成会等、関係諸団体の運動の結果、JR運賃や鉄道料金の割引制度が設けられました。




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内山田 宏
Author: 内山田 宏
認定心理士

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