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強い思い込みの影に潜む統合失調症

2020/01/29
統合失調症について 0



   
 統合失調症の患者さんの中には初期症状(急性期を含む。)において、無自覚なケースが多いこともあります。幻聴幻覚だけが陽性症状ではないのです。医師も典型的な陽性症状で初期診断しますから、見落としがちです。

 私の相談者の患者さんのケース(その患者さんを仮にAさんといいます。)では、Aさんは周囲に「仕事が出来ないダメな奴。」、「太っていて見にくい上に全然仕事のできないダメなだ。」、「みんな、自分なんかこの仕事に向いていないのだから早く辞めればいい。」と思われていると思い込んでいます。

 私は、それが事実であるのか明確ではないのだから、そのように確定的に強く思い込むことを止めるようにアドバイスしても止めません。

 人間は、一般的に少しばかりそのように思うことは誰にでもあることで、被害妄想というのではなく懸念するというレベルの思い込みは誰しも考えます。しかしそれは健全な証拠です。

 Aさんの場合、思い込みは非常にかたくなで、会う度に明確なことではないのだから自分を追い込むほどに強く繰り返し思い込むことは止めるようにいっても一向に修正できませんでした。

 私は、Aさんを観察していてその根拠が曖昧(だれかに言われたわけではないし、頻繁に叱責を受けているわけではない。)なことを、強く思い込み常に頭の中でリピートされているのであろう様子をみて、「Aさんはうつ病という診断を受け治療を受けていましたが、これはうつ病ではなく統合失調症の誤診だ。」と思いました。

 一般的に統合失調症には以下のような症状があります。二重丸は統合失調症の確定診断の際の重要なメルクマールにされています。

◎ 被害妄想⇒自分が他人から危害を加えられていると思い込む妄想のことです。

  加害妄想⇒自分が他人に危害を加えている、自分が他人に迷惑をかけているので はないか、と思い込む事です。

  関係妄想⇒自分に無関係な周囲の人々の会話や動作などを、自分に向けての会話や行動だと思い込む事です。

◎ 注察妄想⇒いつも誰かに見張られていると思いこむ妄想です。すべての人が自分を観察していると感じてしまいます。まるで周囲がスパイのように見えてしまうので、部屋に盗聴器などがしかけられている、どこかの組織が自分を監視している、などと言いだしたりします。

◎ 追跡妄想⇒誰かに追われていると感じる妄想です。

◎ 心気妄想⇒自分が重い病気にかかっていると思い込む妄想です。

◎ 誇大妄想⇒事実よりも大げさに考え、それを実際のことのように思い込む状態です。また、自分を過大評価する誤った確信も含まれます。

  宗教妄想⇒自分は神様の生まれ変わりだ、などと思いこむ事です

  嫉妬妄想⇒配偶者や恋人が浮気をしているなどと思い込む妄想です。

  恋愛妄想⇒異性に愛されていると思い込む妄想で、目が合っただけでも自分に好 意があると思い込みます。

◎ 被毒妄想⇒食べ物や飲み物に毒が入っていると思いこむ妄想で、被害妄想の一種でもあります。そのため家族がいても、一人でこっそり食事を作って食べるようになります。

◎ 血統妄想⇒自分は実は高貴な生まれだ、などと思い込む妄想です。

  家族否認妄想⇒自分の家族は実は本当の家族ではないと思い込む妄想の事です。


 Aさんは、加害妄想と関係妄想の症状と根っこを同じくする変形型の症状だと思いました。

 その後Aさんにそれとなくほかの統合失調症の治療に実績のある医師の受診を勧めました。Aさんは、診察を受けてすぐに統合失調症と診断を受けました。

 後日、その医師に意見を聴いたところ、幻聴幻覚に捕らわれず、根拠のない思い込みの原因は、明確な根拠があると思い込むこと自体が幻聴幻覚と同様のこと。との意見でした。

 すなわち、これらの強い思い込みは、妄想と同じということですね。思い込みを現実として認識し、事実だと思い込んでいます。表層の症状にとらわれず、その根源となる病理に着眼することが大事ですよね。

 それから、無自覚な統合失調症の患者さんとコミュニケーションをとり接し方で注意しなければいけないことは、中途半端に患者さんの思い込みを否定することは、患者さんに「お前も敵だ。」と思われてしまいます。被害妄想も激しいですから。

 患者さんの言う事を聞きながら、明確な根拠を疑う問いをなげつけながらも患者さんの人格自体には肯定し、思い込みだけに懐疑的な意見をします。そのことで「私はあなたの味方だよ」と言う姿勢を見せてあげるのが適切な対応なのだろうと思います。



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